キャビア
キャビアは言わずと知れた高級食材、チョウザメ様の卵でございます。
艸が昔働いていたホテルは結構いい食材を使っているところでしたので、そこで仕入れていたキャビアは美味しかったです。当時はそれを当たり前に食べて・・・いや、使っていたので、キャビアは美味い!ということを疑わなかったのですが、それからいろいろなキャビアを食べて、世に出回っているキャビアすべてが美味しいわけじゃないんだなーって実感しました。
僕が食べたことがあって美味しい、と思っているキャビアも最高峰のものでは無いですし、そもそも日本に入ってくるキャビアは結構な濃度の塩漬けになったものです。塩漬けのキャビアももちろん美味しいけれど、生のキャビアはもっともっと美味しいんだろーなーと想像します。ここ数年、関東のスーパーでも生の鮭の卵を自分で漬けるものを見かけるようになりましたが、やっぱり新鮮な卵を自分で漬けると塩分も控え目にできるので魚卵の甘さもちゃんとしますし、プッチプチ感もいいですよね!
艸は学生の頃、プチホテルでひと月半ほど住み込みでアルバイトをしたことがあります。そこで「赤いキャビア」という言葉がメニューに書かれていました。
日本ではキャビア=チョウザメ様の卵となっていますが、キャビアという言葉は本来、魚の卵のことを指すものです。なので、赤いキャビアと称した鮭さんの卵、イクラが登場しても間違っているわけでも嘘をついているわけでもありません・・・・・でもね~何かね~f^_^;)
(イクラはロシア語で魚卵のことで、いわゆるキャビアはチョールナヤ イクラー(黒い魚卵)と呼ばれるらしいです。キャビアはイクラで、イクラはキャビア・・・・・ややこしい。)
さて。「チョウザメ」ってどんな魚かと言いますと
こんなです。サメっぽいですね~だからサメってついてるんですが、いわゆる鮫(さめ)の仲間ではありません。で、チョウザメのチョウは「ちょうちょ」蝶のことで、鱗(うろこ)が蝶のような形をしているからその名がついたんだそうです。
チョウザメはその見た目からも伺い知れるように生きた化石と呼ばれるシーラカンス同様の古代魚です。その姿形を変えず2億年とも3億年とも言われる大昔から現代まで生き残っているのです。
キャビアの産地といえばロシアとイランが有名です。カスピ海で獲れるチョウザメの卵が加工されてはるばる日本までやってくるんですね。
カスピ海で獲れるキャビアには種類があります。キャビアの種類と言いますか、チョウザメの種類といいますか、そもそも「チョウザメ」というのはチョウザメ目チョウザメ科の魚の総称なので、なんちゃらチョウザメとか、ほにゃららチョウザメとかって名前のチョウザメがたくさんいるのです。
【ベルーガ】 ベルーガというチョウザメから採れるキャビアのこと。和名はオオチョウザメと言います。いっちゃん大きいチョウザメです。体長2m、体重100kgほど。大きくなると最大で体長3m以上、体重300kgを超える。雌が卵を産めるようになるまで20年かかります。寿命は100年と長い。キャビアの粒は大粒でグレーっぽい。
【オシェトラ】 オシェトラ(ロシアチョウザメ)というチョウザメから採れるキャビアのこと。体長1.5~2mほど、体重20kg位まで大きくなる。卵が産めるようになるまで12年ほどかかります。寿命は約50年。キャビアの粒は中くらいで褐色を帯びた灰色から金色っぽいものまである。オセトラとも。
【セブリューガ】 セブリューガ(ホシチョウザメ)というチョウザメから取れるキャビアのこと。体長1・.5mくらいで、体重10kg程度。卵が産めるようになるのに8年ほど。寿命は約30年。キャビアは小粒で暗めのグレー。セブルーガとも。・
卵が産めるようになるまでに一番短いチョウザメでも8年かかるんです。桃栗三年柿八年って言いますけど、チョウザメには桃栗は無いんですね~。っていうか一番最短で柿の8年です。長っ!
この他にもチョウザメは20を超える種類がいますし、もちろん、カスピ海以外にも生息しています。チョウザメの養殖も進んでいたり、最近では趣味でチョウザメを飼ってる人も結構いるとか。
キャビアは高級食材な故にいろんな問題が存在しています。ここではながーくなるので割愛しますが、ご興味のある方は是非調べてみてください(^_^)
あ、そうそうチョウザメは、どうしてもキャビアに目が行きがちだけど、チョウザメ自体の身も相当美味いらしいです。食べてみたいなーチョウザメ。